なぜ「にぎる」ことが大切なの?

こんにちは!にゃおむすびです🐾
おむすびを作るときに欠かせない動作、それが「にぎる」こと。でも、なぜごはんをそのまま器に盛るのではなく、わざわざ手で握って形にするのでしょうか?
実はこの「にぎる」という動作には、ただ形を整える以上の意味が込められているのです。
まず、にぎることでごはん粒同士がやさしくまとまり、持ち運びやすく、食べやすくなります。スプーンや箸がなくても、手でそのまま食べられるのが、おむすび最大のメリット。そのためには、ほどよい力で“にぎる”ことがとても重要なのです。
さらに、「にぎる」という言葉は、「結ぶ」という意味にも通じます。日本では昔から、むすびには「人と人を結ぶ」「願いを結ぶ」「心を結ぶ」といった意味があり、おむすびは神聖なもの、縁起物として扱われてきました。
また、手でにぎることで、ごはんの温かみや人の体温がほんのりと伝わり、機械では再現できない“やさしさ”が加わります。おばあちゃんやお母さんが握ってくれたおむすびが、なぜあんなにおいしく感じられたのか――それは、手のひらから伝わるぬくもりのおかげなのかもしれません。
科学的にも、人の手から分泌される微量の成分が、雑菌の繁殖を抑える作用があるといわれており、清潔にしていれば手で握ったおむすびは意外と安全で衛生的。人の知恵ってすごいですよね。
「にぎる」ことの意味を知ると、おむすびがただの食べ物ではなく、“心を込めて作る文化”であることに気づきます。